10年前に書いた遺言。
「自宅は長男に相続させる」
金庫にしまって、それきり。
その長男が、先に亡くなる。
順番どおりとは限りません。
病気も事故も、年齢を選ばない。
そのとき、その条項は無効です。
(民法994条1項)
孫が代わりに受け取ると
思っている人が多い。
原則は、そうなりません。
特段の事情がなければ、
効力は生じないとされています。
(最高裁平成23年2月22日判決)
自宅は、遺産分割の対象へ戻る。
話し合うのは、残った相続人。
長男の妻と孫は、
そこに加われないことがあります。
同居していた家を出ることになる。
そういう事態が起こります。
避ける方法は、一文です。
「長男が先に死亡したときは、
その子である孫に相続させる」
予備的遺言といいます。
公正証書なら、公証人が形にする。
(民法969条)
遺言は、いつでも書き直せます。
(同法1022条)
後の遺言が前の遺言に優先する。
(同法1023条1項)
順番は、
1,受け取る人の年齢を見る。
2,先に亡くなった場合を書き足す。
3,執行者の予備も決める。
書いた日から、家族は変わりました。
生まれた孫。離れた縁。
10年前の紙は、
いまの家族に合っていますか。
あなたはどうしますか。